社会に新しい風を。ネクストビジネススタンダード・DXってなに?
みなさんは「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉を聞いたことがありますか?
コロナ禍でさらに加速した生活のIT化。
今年秋に組閣された、菅内閣の肝いり政策として打ち出されたのも「デジタル庁」の設立でした。
官民問わずにデジタル化が求められる今、知っておくべきDXについて紹介します。
DXは社会全体に変化をもたらす
DXは大きく分けて次の3つ段階に分けることができます。
①デジタイゼーション:アナログ情報を一部のみデジタル化
➁デジタライゼーション:システム全体をデジタル化し、新たな価値を生み出す
➂デジタルトランスフォーメーション:②の結果、社会・ビジネスモデルに変化をもたらす
アナログからデジタルへ、そして日常を変化させていく。
この流れがDXによって生み出されます。
みんなスマートフォンで写真を撮る
スマホを買い替えるとき、「カメラ機能の良さが商品を選ぶ決め手になる」という方は少なくないと思います。友達と会う、話題のレストランに行く、好きな人とデートをする。どんな場面でもスマホがあれば、高価なカメラがなくても簡単にきれいな写真を撮ることができます。
この近年のカメラ業界の変化を例に、DXの流れを掴んでみましょう。
フィルムカメラ
内蔵されているカメラ機能を自動化。写真はデータとしてメモリに保存・管理されるようになり、このためランニングコストがほぼかからなくなる。撮った写真はすぐに確認することができ、データは半永久的に残る。
デジタルカメラ
ハードウェアが「カメラ」から「スマートフォン」に移行。高機能カメラを搭載し、誰でも気軽にきれいな写真が撮れるように。
商材の変化
「カメラ」の売り切りが減り、スマホの「カメラアプリ」におけるサブスクリプションなどのビジネスモデルが定番化。
要するに、DXとは「進化したデジタル技術を社会に浸透させ、変化を作ること」です。
このようにカメラ業界に起きたDXによるイノベーションが、これから様々なビジネスシーンで散見されると言われています。
「同業他社」時代はもう終わり!DXをやらないとどうなる?
これから企業にとって競合となるのは「同業他社」だけではありません。
現在デジタルディスラプターと呼ばれる、特定の業界の市場を壊す企業が台頭しています。例えば、メディア業界のGoogle、音楽業界のAppleがこれに当たります。データを活用することで常に新しく、ユーザーのニーズを勝ち得る柔軟性を持った企業であることが特徴です。さらに今後は、GAFAに加え発展途上のユニコーン企業も第2波なり得ると予想されます。
また、ユーザーからの信頼を得たこれらのプラットフォーマーが、他業界へ進出することもあります。
トヨタ×NTTのスマートシティビジネスのようにIT企業でない会社と大企業が手を組むことで、業界の境界線を曖昧にする例も出てきています。
これらの企業と競合していくために、DXによるデータの「見える化」とシステム刷新が求められています。生産性を上げるために効率化、自動化、分業化、標準化を進めることがこれからのビジネススタンダードです。
DXの最終目標は「恒常的課題+3つの緊急的問題の解決」
国内DX市場は7912億円(’19年度)から3兆425億円(’30年度)と今後大幅に伸びることが見込まれています。この数字から、どれだけ多くの企業が参画するムーブメントかお分かりいただけるでしょうか。
社会を大きく動かすDXによって解決を図る問題として明示できるのが、恒常的課題と緊急的問題の2つです。
恒常的課題としては、少子高齢化や技能継承、作業の非効率化など社会がこれまで抱えてきた問題が引き続き挙げられます。
緊急的問題は、①「withコロナ」②「2025年の崖問題」③「CPS/IoTへの対応」の3つに分けることができます。
①「withコロナ」
コロナ流行後の2020年4~6月期、GDPは戦後最悪の-28.1%を記録しました。
冒頭で述べた通り、ITの活用は民間企業だけでなく政府によっても進められています。官民問わず、デジタル化への投資によってこの状況を打破することは急務です。
②「2025年の崖問題」
現行のシステム(レガシーシステム)を維持することで、2025年以降は年間12兆円の経済損失があると予想されています。これが2025年の崖問題です。持っているデータを「見える化」することで改善を促します。
③「CPS/IoTへの対応」
CPSやIoTに対応できていない企業は淘汰されてしまいます。
CPS(サイバーフィジカルシステム)とは、サイバー(5GやAIを使った膨大なデータの蓄積・分析)とフィジカル(その情報の活用・収集)を繰り返し行うこと。IoT(Internet of Things)についてはご存知の方が多いかと思いますが、あらゆる製品にセンサーを付け、そのセンサーから得られた情報がインターネットを通じて伝達されることを指します。どちらも似たような意味ですが、つまりはこの2つの仕組みのようなデータを活用した新しいサイクルを理解することが企業の生き残りの鍵になります。
DXの最終目標はこれらの顕在化した問題を解決することです。中小企業にDXを浸透させることができれば、2024年までにGDPが44.6~52.2兆円に増えるとも言われています。この伸びしろを生かし、いかに成長を遂げるのか。これが私たちに与えられた課題です。
新しい風を吹かせる。Cloud CIRCUSでDXを推進。
中小企業にもDXを活用してほしい。その思いを形にするのが新しいシステムCloud CIRCUSです。「デジタル技術を駆使し、変化を生み出すこと」をみんなが経験できる社会を作る。それが私たちにとっての新しい風です。
私たちスターティアラボは、このシステムで社会に新しい風を吹かせます。
※注意※
本記事は、2020年10月に公開された記事のため、旧社名の表記となっております。